A.はじめまして。
ご質問の内容にお答えする前に、投資の手始めとして、インデックス投信の積立から始められたのは、とても良いかと思います。また、できればノーロードの商品を選んで、始められることが良いと思います。
さて、ご質問の資産配分の1割を、新興国へと投資したいというご要望につきましては、カブドットコム証券であれば、1,000円積立から始められますの
で、新興国株式投信や債券投信等を選んで頂いて、金額を数千円単位づつ持つのであれば、ポートフォリオの中で新興国への投資をすることは可能だと思いま
す。
また、カブドットコム証券では、STAMシリーズも扱っていますが、それよりもeMAXシリーズの方がコストも割安で、かつ、リターンが比較的良いものが多いですので、是非比べて見てください。
ちなみに、投資を始められてから勉強されて、是非ETF(上場投資信託)等も資産構成に入れて行って頂ければ、よりリターンの高い資産構成にできます。
投資信託よりもETFのほうが優れているものが多いためです。(国内証券会社で扱っているものですと限られてしまいますが。)
A.長期的には先進国株式も新興国株式も上昇することは私も間違いないと思います。
しかし、10年程度の期間では新興国の株価の上昇が先進国に大きく負けることはおおいにありえます。
実際、過去にそういうことがありました。
先進国市場全体と比較すると新興国市場はまだ小さいので、
先進国の投資家たちが何らかの理由で新興国の市場から資金を引き上げると、
それだけで新興国の株式や通貨は大きく下落してしまうことになります。
先進国株式も下がるときには大きく下がるのですが、
新興国株式では先進国よりもそういうことが頻繁に起こるところが怖い。
次のチャートを見て下さい。
http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=%5Ehsi;range=19940101...
このチャートは1994年1月から2004年1月までの10年間の中国と米国の株価指数のチャートです。
青が中国で赤が米国です。
2004年当時にこのチャートを見て、新興国に期待できると確信できていたでしょうか?
ここ数年の特別な時期に中国株式が急上昇したことに判断が大きく影響されていないでしょうか?
1997年から1998年の中国株式の下落はアジア通貨危機のときの下落です。
2000年から2003年にかけての米国株式と中国株式の下落は
先進国でのITバブル崩壊による世界同時株安期における下落です。
このように新興国株式は新興国特有の原因(上の場合はアジア通貨危機)でも下がるし、
先進国の経済の失速につられても下がります。
こうやって比較すればどちらのリスクが高いかは明らかだと思います。
新興国のリスクが低いと思っている人はおそらくここ数年の特殊な時期のデータしか知らないのでしょう。
1997年のアジア通貨危機をおぼえている人であれば新興国への投資の怖さをよくわかっているはずです。
ちなみに、リスクとは変動幅の事をいいますので、新興国は上昇期待も大きい分、政治的、経済的な不安定さがあるので、大きく下落することもあります。そのため、ハイリスク、ハイリターンと捉えてていただければと思います。
好きな国:日本