管理人のつぶやきONLY ONE
- この一年を振り返ってみますと、新興国市場では予想以上の景気堅調ぶりと、それにともなう投資資金の流入加速が
- 見られました。日米欧等先進国では金融緩和の継続と、それに伴う低金利の長期化、こういった事が今後も続く
- 見通しであることに対して、景気が堅調な回復を見せている新興国へは、投資資金を傾ける動きが加速していき
- ました。アジアやブラジル等のラテンアメリカの商品が比較的多かったと思います。
- 新興国・資源国と先進国では景気回復スピードが違います。政策金利についても米国と欧州諸国は景気の先行き
- 不透明感から、低金利で据え置きなことに対して、資源国の豪州や新興国を代表するブラジルは景気加速に伴う
- インフレ圧力から政策金利の引き上げが始まりました。豪州では2010年10月から計7回利上げがあり、ブラジルでは
- 2010年4月から計3回の利上げにより現在では10.75%と高い水準にあります。
- こうした景況感の違いから、対円についても新興国はつよ含み、先進国の通貨は弱含む傾向にあったと思います。
- 豪州が利上げをした背景としては、アジア向けの輸出が増加したからです。特に中国向け輸出が着実に増加して、
- かつ、その内訳として石炭・鉄鉱石等インフラ投資に対する資源需要が高まったことから貿易額が増えています。
- また、豪州内では輸出の急増を受けて鉱業部門の投資が広がり、所得増加、消費拡大などで景気を底上げして
- いきました。資源に対する旺盛な需要があり、かつ、資源価格がこれからも高止まりする可能性がありますので、
- 豪州内の資源開発プロジェクトが過去最高に達するという予想もあります。
- そのため、景気はしばらく堅調でしょうし、金利はまだ少しあがる可能性があります。こうした政策金利の引き上げ
- が債券投資をはじめとする投資資金を呼び込む可能性もあります。
- ブラジルについては、豪州同様天然資源が豊富です。鉄鉱石等や鉱産物が有名ですね。大豆、コーヒー豆等農産物も
- 豊富であり、一次産品が輸出の4割となっております。また工業製品が輸出の半分以上をしめていることも、
- ポイントです。航空機は世界第4位、フォルクスワーゲンやGMといった欧米の名だたるメーカーが出ております。
- また、サトウキビを利用したバイオエタノール等も注目を集めてますね。今後の成長が期待できる国と言えます。
- ブラジルは人口1.9億人であり、世界第5位であり、民間消費が注目されています。しばらく民間企業を中心に
- 世界から投資資金が集まる可能性があります。また投資プロジェクトとして政府主導で、成長促進プログラムとして
- 高速鉄道の建設、新海底油田等の大規模プロジェクトも進んでおります。
- 石油やガス、運輸物流に投資資金が集まる傾向にあるみたいですね。
- また、2014年サッカーワールドカップ,2016年リオデジャネイロ夏季オリンピックでインフラ整備等が加速
- していくと思われます。選手村、ホテル、空港や公安の拡張、サッカースタジアムや、
- オリンピック各種競技場の建設や拡張、鉄道、道路、通信設備や電力供給等の設備導入、商業施設、エンター
- テイメント等の充実を図っていくことになるかと思います。
- 中国で注目されるのは第12次5カ年計画の主な目標です。
- (1)経済成長の量より質を重視
- (2)都市化の推進(都市化を推進して低所得者層所得増加を図り、消費の拡大を狙います)
- (3)ハイエンド製造業の育成(「メイド・イン・チャイナ」から「クリエイティブ・イン・チャイナ」へ)
- (4)戦略的信仰産業に重点(新エネルギー 風力、太陽光、スマートグリッド等に重点的に投資)
- (5)所得増加(所得分配の格差の解消)
- 中国は大陸内部の中西部が景気拡大を牽引しておりますので、ここがこれからどれだけ拡大余地を伸ばしていけるか
- ここにかかってくるかと思います。逆に東部の沿岸部では、外資を誘致して工業化を計ることが成長の
- 原動力となっておりましたが、金融危機から輸出依存度の高い東部につきまして、外需の落ち込みから成長減速
- ということが見られていました。内陸部のボトムアップの成長拡大を今後中国は考えています。
- 中間所得者層が今後拡大していくと、家電や自動車等耐久消費が拡大していきますので、内需により成長していく
- かと思われます。但し、最大の懸念事項は現在ですとインフレかと思います。中国政府はこれに対して、
- 政策金利や預金準備率を引き上げる等の金融引き締めや、価格抑制策等をとる準備も進めているかと思いますので、
- 過去の経緯を見ましても、インフレ率がたかまる曲面においては、政府当局の金融引き締め懸念が台頭してくるため
- 中国株式市場の動きが重くなっていたりもしました。
- どの国も内需の拡大によって伸びていく可能性はあるかと思います。
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管理人:hojyaman
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